自分でできる車のガラス修理方法と手順
車のフロントガラスに飛び石や小さなひびが入った場合、軽度であれば自分で修理することが可能です。業者に依頼する前に、自分で修理できれば費用を抑えられるため、リペアキットを使って手軽に補修してみましょう。この記事では、ガラス修理キットを使った修理手順や注意点、修理が難しいケースについて解説します。
自分で修理できるひび割れの条件
ガラスのひび割れは、その大きさや場所に応じて自分で修理が可能な場合とそうでない場合があります。以下の条件に当てはまる場合は、DIYでの補修が可能です。
- ひびの大きさが5cm以内:小さなひびであればリペアキットで補修可能です。
- ガラスの表面に浅い傷:ひびが表面のみの場合、DIY修理で補修しやすいです。
- ひびが視界にかかっていない:運転に支障がない位置のひびであれば、DIY修理が向いています。
これらの条件に当てはまらない場合や、ひびが大きく広がっている場合は、専門業者への依頼が推奨されます。
車のガラス修理キットの種類
DIYでガラスを修理するために、専用のリペアキットが販売されています。一般的に以下のような種類があります。
1. 樹脂注入式リペアキット
樹脂注入式は、ひび割れに樹脂を注入し、紫外線を当てて固める方法です。最もポピュラーなタイプで、簡単に使用できるため初心者向けです。注入器、樹脂、フィルム、ヘラなどがセットになっており、手軽に扱えます。
2. 吸盤固定式リペアキット
吸盤で固定しながら樹脂を注入できるタイプで、位置を固定しやすく、より深いひびにも対応できるのが特徴です。比較的安定感があり、確実な修理を目指す方に向いています。
3. 紫外線硬化フィルム付きリペアキット
ひび割れ部分に樹脂を注入し、さらに専用フィルムで紫外線を当てて樹脂を硬化させるタイプです。透明度が高く仕上がりがきれいになるため、視界に影響するひびに使用すると効果的です。
DIYでの車のガラス修理手順
DIYでの車のガラス修理には、いくつかの手順が必要です。ここでは、樹脂注入式のリペアキットを使用した場合の一般的な手順を紹介します。
1. ガラス表面の清掃
ひび割れ部分の汚れやホコリをしっかりと拭き取りましょう。異物があると樹脂がしっかりと密着せず、修理効果が落ちるため、乾いた柔らかい布やエアダスターを使って丁寧に掃除します。
2. リペアキットの準備
リペアキットの説明書を読み、手順を確認して準備します。リペアキットによっては付属品が異なるため、必要なアイテムが揃っていることを確認しましょう。
3. 樹脂の注入
ひび割れ部分に樹脂をゆっくりと注入していきます。注入時にはひびにしっかりと樹脂が行き渡るように、少しずつ丁寧に注入しましょう。吸盤固定式の場合は、ひび割れ部分に吸盤を固定し、注入器で樹脂を入れていきます。
4. 紫外線で硬化させる
樹脂を注入したら、硬化フィルムを貼り、太陽光やUVライトを使って樹脂を硬化させます。硬化時間は30分〜1時間ほどが目安ですが、製品の説明書に従いましょう。天候が悪い場合はUVライトを使用すると短時間で固まります。
5. 表面を仕上げる
硬化フィルムを剥がし、ヘラやカッターを使って表面を平らに整えます。この際、樹脂が固まっていないとムラができるため、しっかりと硬化したことを確認してから作業を進めます。
6. 最終仕上げと清掃
最後にガラス表面を柔らかい布で拭き、仕上げます。余分な樹脂が残っていないか、修理部分がなめらかになっているかを確認しましょう。
自分でガラス修理を行う際の注意点
DIYでのガラス修理は簡単ですが、いくつかの点に注意すると効果的に仕上がります。
- 天候を確認する:ガラスの補修には紫外線が必要なため、曇りや雨の日は避け、晴天の日に作業を行うと効率的です。
- ひびの広がりに注意する:ひびが急に大きくなる可能性があるため、慎重に扱い、強い力を加えないようにします。
- 長期的な補修は期待しない:DIY補修は応急処置のため、長期間持続するものではありません。ひびが再発した場合は、専門業者への依頼を検討しましょう。
DIY修理が難しいケース
DIY修理では対処が難しいケースもあります。以下のような場合は、専門業者による修理や交換が必要です。
- ひび割れが視界にかかる場合:視界を妨げるひびは安全性に関わるため、早急な交換が必要です。
- ひび割れが10cm以上の場合:DIYキットでは対応できない大きさの場合、ガラス交換が推奨されます。
- ひびが複数箇所にある場合:複数のひびがある場合はガラス全体の強度が落ちるため、業者に依頼して交換するのが安心です。
まとめ
車のガラスの小さなひび割れであれば、リペアキットを使って自分で修理することが可能です。適切な手順で修理することで、ひびの広がりを防ぎ、修理費用も節約できます。ただし、DIY補修は一時的な対策であるため、ひびが再発したり、ひびの範囲が大きくなった場合は専門業者に依頼することが望ましいです。安全を最優先に、ガラス修理に取り組みましょう。