スズメバチに刺されたら 正しい対処法と応急処置
スズメバチに刺されると、非常に強い痛みと腫れが生じ、場合によってはアレルギー反応やアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。スズメバチは他の蜂よりも毒性が強いため、刺された際には迅速で適切な対応が必要です。この記事では、スズメバチに刺されたときの対処法、応急処置、病院に行くべきタイミングについて解説します。
スズメバチに刺されたときの症状
スズメバチに刺されると、刺された部分に強い痛みや腫れが生じます。場合によっては全身症状が現れることもあり、症状の重さによって対応が異なります。
1. 刺された部分の局所症状
- 痛み: 刺された直後から強い痛みがあり、数時間続くことが一般的です。
- 腫れと赤み: 刺された部分が赤く腫れ、広がっていくことがあります。数日間腫れが続くこともあります。
- かゆみ: 初期の痛みが引いた後、刺された部分がかゆくなることがあります。
2. 全身症状
スズメバチに刺されたとき、特に二度目以降に刺された場合は、全身にアレルギー反応が現れることがあります。このような症状が出た場合、すぐに医療機関を受診する必要があります。
- 息苦しさや喉の違和感: 気道が腫れて呼吸困難になることがあります。
- じんましんや全身のかゆみ: 刺された部分だけでなく、全身にじんましんが現れることがあります。
- めまい・吐き気: 血圧が急激に低下することで、めまいや吐き気を感じることがあります。
スズメバチに刺されたときの応急処置
スズメバチに刺された際は、以下の応急処置を迅速に行い、症状を軽減しましょう。
1. 刺された場所をすぐに冷やす
刺された部分を冷やすことは、痛みや腫れを抑えるために非常に効果的です。冷たい水や氷を使って、患部をしっかりと冷やしましょう。
- 方法: 清潔なタオルや布に包んだ氷、または冷たい流水を使って、10分以上冷やします。冷やすことで毒の広がりを防ぎ、腫れや痛みを和らげることができます。
2. 毒を絞り出す
スズメバチに刺された場合、毒が皮膚に残っていることがあります。刺された直後に毒を絞り出すことで、毒の広がりを軽減できます。ただし、無理に絞り出そうとすると逆に悪化する場合があるため、軽く押し出す程度にしましょう。
- 注意点: 指で押しすぎると傷が悪化したり、感染するリスクがあるため、軽い力で毒を外に出すようにします。
3. 市販のステロイド軟膏を塗る
刺された部分に腫れやかゆみが残る場合、市販のステロイド入りの抗炎症薬を塗ると、炎症を和らげるのに効果的です。また、抗ヒスタミン薬が含まれた軟膏も、かゆみを抑えるのに役立ちます。
- 使用タイミング: 刺された直後に冷やした後、腫れやかゆみが気になる場合に使用します。かゆみが強い場合は、抗ヒスタミン薬を飲むのも有効です。
病院に行くべきタイミング
スズメバチに刺された場合、症状が軽度であれば自宅での応急処置で対処できますが、以下の症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。
1. 呼吸困難や喉の腫れを感じたとき
スズメバチの毒は、呼吸器系に影響を与えることがあります。息苦しさや喉が腫れて呼吸がしづらくなった場合は、すぐに救急車を呼びましょう。これはアナフィラキシーショックの初期症状の可能性があります。
2. 全身にじんましんやかゆみが出たとき
刺された部分以外にもじんましんやかゆみが広がった場合は、アレルギー反応が全身に現れているサインです。こうした症状は危険な兆候であり、放置すると重篤な症状に発展する可能性があるため、速やかに病院へ行く必要があります。
3. めまいや吐き気、意識がぼんやりしているとき
スズメバチの毒によって血圧が急激に低下することで、めまいや吐き気、さらには意識がぼんやりする状態になることがあります。これらはアナフィラキシーショックの典型的な症状であり、放置すると命に関わるため、直ちに救急車を呼ぶべきです。
アナフィラキシーショックについて
スズメバチに刺されてアナフィラキシーショックを起こすと、症状は短時間で急激に進行します。アナフィラキシーショックは、重度のアレルギー反応であり、気道の閉塞や血圧の低下を引き起こし、命の危険があります。
エピペンの使用
アナフィラキシーショックを経験したことがある人や、強いアレルギー体質の人は、事前にエピペン(自己注射型のアドレナリン注射器)を医師から処方されていることがあります。スズメバチに刺された直後にエピペンを使用することで、ショック症状の進行を抑えることができます。
- エピペンの使い方: 太ももの外側に強く押し当ててアドレナリンを注入し、ショック症状の進行を止めます。その後、すぐに医療機関を受診しましょう。
まとめ
スズメバチに刺された際には、早急に適切な対処が必要です。刺された部分を冷やし、毒を絞り出した後、症状に応じて市販の薬を使用して応急処置を行いましょう。