冬のスズメバチの巣の特徴と駆除・対策方法
スズメバチは夏から秋にかけて活発に活動し、その間に巣が大きく成長しますが、冬になると巣の様子や蜂の活動はどう変わるのでしょうか?この記事では、冬のスズメバチの巣の状況や駆除が必要かどうか、そして冬のうちにできる対策について詳しく解説します。
冬のスズメバチの巣の状態
スズメバチは一年ごとに巣を新しく作り、冬には古い巣を放棄します。これはスズメバチのライフサイクルによるもので、冬の時期に蜂の巣があるからといって必ずしも危険ではありません。
1. 働き蜂と雄蜂の死滅
スズメバチの働き蜂や雄蜂は、秋の終わりになるとその役割を終え、巣を離れたり死んでしまいます。冬になる頃には、巣の中には蜂がいなくなり、巣は完全に空の状態になります。
- 巣の役割の終わり: スズメバチの巣は使い捨てで、再利用されることはありません。冬が来ると巣は放棄され、新しい年に新しい巣が作られます。
2. 女王蜂の冬眠
新しい女王蜂は冬を迎える前に巣を離れ、木の隙間や土の中、建物の中の暖かい場所で冬眠に入ります。女王蜂は次の春まで冬眠し、春になると目を覚まして新たな巣を作り始めます。
- 女王蜂の冬眠場所: 女王蜂は古い巣には戻らず、新しい場所で冬を越します。したがって、冬のスズメバチの巣には女王蜂も含めて蜂がいない状態です。
冬のスズメバチの巣を駆除する必要はあるか?
冬にはスズメバチの巣が空になっているため、危険はほとんどありませんが、駆除しておくことにはメリットがあります。以下に、その理由を説明します。
1. 再利用されることはないが、見栄えや心理的な安心感のために駆除するのが良い
スズメバチは放棄した巣を再利用することはありませんが、巣を残しておくと見た目が悪いだけでなく、心理的な不安を感じる場合もあります。駆除しておくことで、来年も同じ場所に巣を作られないようにし、心理的にも安心できます。
- 予防策としての駆除: 空の巣が残っていると、蜂がその場所を巣作りに適した場所と判断し、近くに新しい巣を作ることもあります。冬の間に巣を取り除いておけば、次の巣作りを防ぐことができます。
2. 冬の駆除は安全で効率的
蜂がいない状態で駆除を行うため、冬の駆除は刺されるリスクがなく安全です。巣が高所にある場合や、手が届きにくい場所にある場合でも、蜂がいない間に取り除くことで安心できます。
- 駆除の手順: 冬の間は防護服を着用する必要がほとんどありません。はしごや棒を使って巣を取り除き、袋に密封して処分します。駆除後は、蜂が再び巣を作らないように、巣のあった場所を清掃しておきます。
スズメバチの巣を作らせないための冬の対策
冬の間に対策をしておくことで、翌年のスズメバチの巣作りを防ぐことが可能です。以下に、冬に実行できる効果的な対策を紹介します。
1. 巣を作りやすい場所を点検・修繕
スズメバチは軒下や屋根裏、ベランダ、木の枝などに巣を作りやすいです。冬の間に巣を作りやすい場所を点検し、隙間や穴を修繕しておくことで、春になっても蜂が侵入できないように対策を講じます。
- 修繕のポイント: 外壁の隙間や屋根裏の通気口、換気口のカバーが壊れている場合、コーキング材や防虫ネットで隙間を塞ぎ、蜂が侵入できないようにします。特に女王蜂が冬眠から覚めた後に新しい巣作りを始める前に、これらの修繕が完了していることが理想的です。
2. 蜂忌避剤を使用する
市販の蜂忌避スプレーを巣が作られやすい場所に散布することで、蜂が寄り付きにくくなります。冬の間にスプレーを使用しておくと、春に蜂が活動を始める前から巣作りを防ぐことができます。
- 使用場所: 忌避剤は軒下や屋根裏、ベランダの隅など、蜂が巣を作りやすい場所に散布しておきます。冬の間に数回散布することで、翌年の巣作りを予防できます。
3. 定期的な点検
冬の間に家の周囲を定期的に点検し、巣作りが始まる前に早期に対策を講じることが重要です。冬のうちに点検をしておけば、巣ができる前に隙間や壊れた部分を修繕することができ、春先からの蜂の活動を予防できます。
- 点検のタイミング: 冬の終わりから春にかけては、蜂が活動を再開する時期です。この時期に重点的に家や庭の周囲を点検し、蜂が巣を作りやすい場所を確認しておきましょう。
冬に専門業者に依頼すべきケース
スズメバチの巣が手の届かない高所や狭い場所にある場合、冬であっても専門業者に依頼する方が安全です。業者は適切な装備を使用し、安全に巣を除去してくれます。また、プロの視点から適切な対策を提案してもらえるため、再発防止にもつながります。
- 専門業者を選ぶ理由: 巣が大きい場合や、取り除くのが困難な場所にある場合は、自分で作業するよりも業者に依頼した方が効率的かつ安全です。冬の間でも蜂駆除業者は対応しているため、問い合わせてみると良いでしょう。
まとめ
冬のスズメバチの巣は放棄されており、蜂がいないため危険は少ないですが、巣を取り除いておくことで翌年の巣作りを防ぐことができます。冬の間に巣を駆除し、巣を作りやすい場所を修繕したり、忌避剤を使用して予防策を講じることで、春先の蜂の活動を防ぐことができます。駆除や対策が難しい場合は、専門業者に依頼して安全かつ確実に作業を行いましょう。