夜間に行うスズメバチの巣の駆除方法と安全な手順
スズメバチの巣を駆除する際、夜間の作業が最も安全です。スズメバチは夜になると活動が停止し、ほとんどの個体が巣に戻るため、昼間よりも攻撃を受けるリスクが低くなります。ただし、夜間であっても完全に危険がなくなるわけではないため、適切な準備と注意が必要です。この記事では、夜に行うスズメバチの駆除の手順、安全対策、専門業者に依頼すべき場合の判断基準について解説します。
なぜ夜間の駆除が安全なのか
1. スズメバチの活動が停止する
スズメバチは昼間に活動し、夜間は巣に戻って休息します。そのため、夜間に巣を駆除すれば、巣の中にいる個体を一度に処理でき、巣の外で襲われるリスクも減少します。
2. 警戒フェロモンの影響が抑えられる
昼間にスズメバチを刺激すると、警戒フェロモンを出して仲間を呼び寄せ、集団で攻撃してくる危険があります。しかし、夜間は活動が鈍いため、フェロモンの影響も小さくなります。
3. 巣の個体が全員戻るため効果的
夜間はほとんどのスズメバチが巣に戻っているため、駆除の効果が最大化します。女王バチも巣にいるため、女王バチを駆除することで巣を完全に壊滅させることができます。
夜間に行うスズメバチ駆除の準備
1. 必要な道具と防護装備
夜間であっても、万が一の刺傷リスクを避けるため、防護服をしっかり着用しましょう。特に、厚手の手袋とフェイスネットは必須です。
- スズメバチ専用防護服(なければ厚手の長袖・長ズボン)
- フェイスネットやゴーグル
- 厚手の手袋、長靴
- スズメバチ専用の殺虫スプレー(長距離噴射可能なもの)
- 懐中電灯(赤いセロハンを巻いて光を抑える)
2. 懐中電灯の使用方法
スズメバチは光に敏感です。通常の白い光を当てると蜂が興奮するため、懐中電灯の光に赤いセロハンを巻いて使用するのが効果的です。赤い光はスズメバチに見えにくく、作業が安全になります。
3. 駆除のタイミング
夜間でも活動を完全に止めている時間帯を選ぶことが重要です。
- 20時以降から早朝5時頃までが最も安全な時間帯
- 曇りや雨の日は蜂の動きが鈍く、より効果的
スズメバチの巣を駆除する手順
- 防護服をしっかり着用し、駆除に必要な道具を準備します。
- 巣から5~10メートル離れた位置から、スズメバチ専用スプレーを巣の入り口に向けて噴射します。
- 殺虫剤が巣全体に行き渡るよう、十分な量を噴射します。
- 噴射後、15~30分待ち、巣の中が静かになったことを確認します。
- 巣を落とし、ゴミ袋に入れて密封し、処分します。
- 周囲に残った蜂がいないか確認し、安全が確保できたら作業を終了します。
専門業者に依頼すべき場合
以下のような場合は、無理に自力で駆除せず、専門業者に依頼するのが安全です。
- 巣が高所にあり、はしごを使う必要がある
- 巣のサイズが30cm以上で個体数が多い
- 巣が見えにくい場所にあり、駆除が難しい
- 蜂の活動が激しく、攻撃のリスクが高いと感じる場合
駆除業者の費用相場は15,000円~50,000円程度です。多くの業者は事前に見積もりを無料で行ってくれるため、相談してみましょう。
駆除後3つの再発防止策
1. 巣の痕跡をきれいに取り除く
スズメバチは、一度巣を作った場所に再び戻ってくる習性があります。駆除後は巣の痕跡をきれいに掃除し、再発を防ぎましょう。
2. 忌避剤を使用する
軒下やベランダなど、巣ができやすい場所にはスズメバチ忌避スプレーを散布しておくと効果的です。春から初夏にかけて、定期的に散布するのが良いでしょう。
3. 定期的な点検を行う
春先から夏にかけて、家の周囲や軒下、屋根裏を定期的に点検し、小さな巣ができていないか確認しましょう。早期発見することで、大きなトラブルを未然に防げます。
まとめ
夜間のスズメバチの巣の駆除は、蜂の活動が鈍り、安全に作業できるタイミングです。防護服を着用し、専用スプレーを使用して慎重に駆除を行いましょう。無理に自力で対応せず、高所の巣や大きな巣は専門業者に依頼するのが安全です。駆除後も巣の痕跡を取り除き、忌避剤を使うなどして再発防止に努めましょう。