スズメバチの巣は一年でどうなる?放置のリスクと対策
スズメバチの巣は、一年で使い終わり、次の年に同じ巣を再利用することはありません。しかし、放置しておくと他の害虫や蜂が巣を利用する可能性もあり、トラブルにつながることがあります。この記事では、スズメバチの巣の一年のサイクル、放置した場合のリスク、そして安全な対策について紹介します。
スズメバチの一年間の活動サイクル
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春(3~5月):女王バチが活動開始
冬を越した女王バチが目覚め、巣作りを始めます。最初は軒下や木の枝などに小さなとっくり型の巣を作り、自分で卵を産み、幼虫を育てます。 -
夏(6~8月):巣が拡大し蜂の数が急増
働きバチが孵化し、女王バチは産卵に専念します。巣が急速に大きくなり、直径20~30センチほどの大きさに達することもあります。この時期の蜂は、巣を守るため非常に攻撃的です。 -
秋(9~10月):繁殖期に入り巣の最大化
秋になると、次世代の女王バチやオスバチが生まれ、繁殖活動が行われます。この時期がスズメバチの活動のピークで、巣の内部には大量の蜂がいます。攻撃性も高まり、巣に近づくと刺される危険が増します。 -
冬(11~2月):巣の放棄
繁殖を終えると働きバチと女王バチは死に、巣は空になります。新しい女王バチは別の場所で冬眠し、翌春に新たな巣を作るため、古い巣は使われません。
一年使い終わった巣を放置するリスク
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他の蜂や害虫が巣を利用する
アシナガバチなどの他の蜂が、古い巣の場所を再利用することがあります。また、カビや害虫が発生し、不衛生な状態になる可能性もあります。 -
見た目や悪臭の問題
古い巣は放置すると劣化し、周囲にホコリや汚れを発生させます。また、巣が崩れたりして不快な臭いを放つこともあります。 -
心理的な不安や再発の懸念
スズメバチが活動を終えた巣でも、見つけたときに「まだ蜂がいるのではないか」と不安を感じることがあります。特に小さい子どもやペットがいる家庭では安心できない状況になるでしょう。
一年経った巣の安全な撤去方法
自分で撤去する場合の手順
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必要な道具を準備する
軍手、ゴーグル、長袖・長ズボンなど、安全な服装を整えます。万が一蜂が残っている可能性を考え、スプレーを用意しておくと安心です。 -
巣の状況を確認する
蜂がいないことを確認したうえで、巣にトングや棒で軽く触れ、異常がないかチェックします。 -
巣を取り外す
トングや棒で巣を外し、ビニール袋に入れて密封します。ゴミとして出す前に自治体のルールを確認しましょう。 -
巣があった場所を清掃する
アルコールや洗剤で巣のあった場所をきれいに拭き、蜂が再び巣を作るのを防ぎます。
業者に依頼する場合
高所や屋根裏など、自分で撤去するのが難しい場所にある場合は、専門の駆除業者に依頼するのが安全です。
- 費用の目安:10,000円~20,000円
- 対応時間:1~2時間程度
巣を撤去した後4つの再発防止策
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忌避剤の散布
スズメバチが嫌う成分の忌避スプレーを軒下やベランダに散布し、巣作りを防ぎます。 -
防虫ネットの設置
換気口や屋根裏などの隙間に防虫ネットを張り、蜂の侵入を防ぎましょう。 -
庭木の剪定や整理
木の枝や物置の隙間など、蜂が巣を作りやすい場所を整理しておきます。 -
定期的な点検
春から夏にかけて、家の周囲をこまめに点検し、小さな巣を早期に発見して取り除くことが大切です。
まとめ
スズメバチの巣は、一年でその役目を終え、再利用されることはありません。しかし、放置しておくと他の蜂や害虫に利用される可能性があり、不衛生になることもあります。巣が空であることが確認できれば、自分で撤去するか、業者に依頼して安全に処理しましょう。撤去後は、再発防止策を講じて、安心して暮らせる環境を維持することが大切です。