内溝キーはみんながよく知っている鍵!ピッキングに強いと言われる理由も
自動車の鍵でよくみられる内溝キーは、防犯性の高さから高級車などにも使われています。
この記事では内溝キーの構造や防犯性の高さについて詳しく解説します。
万が一、鍵のトラブルが起きたときにも役立つので、ぜひ参考にしてください。
内溝キーはギザギザしている鍵!
内溝キーは鍵の内側にギザギザとして溝が刻まれている形状が特徴です。
一般的な鍵にみられる上下に凹凸があるタイプとは異なり、ピッキングが難しいとされており、防犯性に優れています。
主に自動車の鍵として採用されており、従来は高級車によくみられましたが、最近では一般の自動車にも広く採用されています。
また、自動車だけでなく住宅や金庫などにも使われるケースも増えているようです。
一部の内溝キーは、溝が波状になっている特別なタイプも存在し「ウェーブキー」と呼ばれています。
内溝キーの構造
内溝キーは複雑な構造と仕組みを持っており、従来の鍵と比べても特殊なつくりになっています。
具体的にどのような構造になっているのか確認しておきましょう。
鍵穴内部に穴の開いた板状のタンブラーがある
内溝キーの鍵穴には、穴の開いた板状のタンブラーが内部に組み込まれています。
タンブラーは正しい鍵以外では回せないようにする仕組みのことです。
内溝キーのタンブラーは、シリンダー内に3列から5列ほどの障害物(ピン)として配置されており、バネによって横から押し出されています。
内筒と外筒を貫くように配置されているため、対応しない鍵では解錠できません。
対応した内溝キーを挿入するとタンブラーがそろい解錠できる
このタンブラーはシリンダー内に固定されておらず、鍵を挿入すると上下に動きます。
対応した鍵を挿入するとタンブラーが動き、シリンダーの外周がフラットな状態になるため開錠できる仕組みです。
この動きにより解錠や施錠ができるようになっています。
しかし、タンブラーの位置や形状は鍵ごとに異なるため、異なる鍵を使用すると外周がフラットにならずシリンダーを回せません。
そのため、正しい鍵を使わないとタンブラーが引っかかり、鍵を解錠できないのです。
ディンプルキーとの違いは?
内溝キーと似た仕組みをしている鍵としてディンプルキーがあります。
ディンプルキーは鍵の表面にさまざまな大きさのくぼみがあるのが特徴です。
内溝キーと同じくシリンダー内にピンがあり、鍵穴のピンの高さと鍵のくぼみが一致すると解錠する仕組みです。
ディンプルキーは縦や横など複数方向からピンが配置されているため、ピッキングに時間がかかり、防犯性が高いとされています。
さらに、くぼみ位置を変えることでさまざまなパターンの鍵を作成できます。
内溝キーがピッキングに強いと言われている理由とは
内溝キーは、一般的な鍵に比べて構造が複雑で、防犯性が高いのが特徴です。
この複雑な構造により、ピッキングなどの不正な解錠にも強いとされています。
内溝キーがピッキングに強い理由は、その複雑な構造にあります。
この種の鍵は、タンブラーの突起の位置を微調整できるのが特徴です。
これにより、鍵のパターンが増加し、それだけピッキングの試行回数が増えます。
さらに、ピッキングを行う際には、タンブラーのピンの動く方向を正確に特定する必要があります。
内溝キーはピンの数が多く、かつそれぞれのピンが異なる方向に動くため、ピッキング用の道具を使っても開錠が困難とされているのです。
したがって、不正解錠に時間と手間がかかる内溝キーは、空き巣などの犯罪者から避けられる傾向にあります。
まとめ
内溝キーは、一般的な鍵と比べると特殊な構造のため、ピッキングなどの不正開錠による被害にあいにくく、防犯性が高いとされています。
自動車に多く採用されているタイプの鍵ですが、防犯性の高さから、住宅や金庫の鍵として使用されるケースもあるようです。
防犯性の高い鍵への交換を検討している方は、内溝キーも検討してみるのもおすすめです。